これ、中学校の頃の友達が読んだら、ばれるかも....... ま、いいか。 僕、実は中学三年生の頃、二月、三月くらいかな、彼女が居たのです。 待って、石投げるのは読み終わってから。 友達から恋人に発展した希有なパターンです。 シチュエーションも、同じ委員会だった・・・というベタベタなパターンでした。 生まれて初めての彼女です。 浮かれないことはあろうか(いやない) でもそこは恋愛初心者。 隠そうとしました。ええ、しましたとも。 きっとばれてたんだろうな。なんか浮かれてたもんな。 でも卒業間際だったせいか、それとも受験期だったせいか噂は聞きませんでした。 誰にも知られたくないけど、誰かに教えたい気持ち。 分かりますか?絶頂です、幸せの。 中学校を卒業してからの連絡のやり取りはFAXでした。 携帯? んなものは親父さんしか持ってませんでした。 そういう時代です。 でも、FAXなんか使ったら、絶対親に読まれます。 読まれないためにはどうすればいいのか、ない頭を絞って考えました。 いい解決策がありました。 暗号です。 僕はいたってまじめですよ。 というのは、僕らが付き合う前から、彼女とは結構仲が良かったのです。 馬が合うというか、なんと言うか。 で、何気に手紙を交換し合ってたりしてたのですよ、暗号で。 本当に馬鹿なことを書いて、暗号に直して。 向こうも向こうで、その暗号を解読して、それに対する返事を暗号で返したりして。 告白は僕からしました、やっぱり暗号で。 返事が来るのに二日かかり、クロスワードパズルで届きました。 それを解くのに三日かかりました。 つまり僕と彼女の関係上、暗号というのは切っても切れない関係があるのです。 で、FAXに用いた暗号というのは、平仮名を数字に置き換えるというもの。 ポケベルを想像していただければいいと思います。 わくわくしていました。毎日FAXが来るのを。 かなり楽しかったのを覚えています。 デートをするという計画まで暗号で立てていたような。 あの頃はすべてが薔薇色に見えてたといっても過言ではありません。 でも、まさかそのFAXで 「別れましょ」と暗号で送られてくるとは思わなんだ。 |
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